2024年9月 - 形見分け、タイトルロゴ

片付けて出てきた換金性のありそうなものを受け継ぐ人たち(私の父のきょうだい)に引き取ってもらう。その中で「これは恐らく曾祖母のものだからあなたが持っていて」と言われたものを引き取る。

曾祖母という人もまた相当な烈女であったらしい。さもありなん。

ケースの内側に印された屋号はなんと「三越呉服店」である。

以下に依れば三井呉服店三越呉服店となり、正式に「三越」という名称になったのは昭和3年(1928年)という。三越呉服店だったのは24年間か。

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中に入っていたのはまた時代を感じる指輪。果たしてこのケースの本来の中身なのかが分からないところがあの家の恐ろしさでもあるが、このおそらく昭和の合成石であろう、今見ればおもちゃのような可憐な指輪が手元にあることが面白く、しばらくは眺めている。

少し大きさが合わない。

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この日記のタイトルロゴ?が欲しい気分になり、とりあえず作ってヘッダに貼った。

作るまではなんのイメージもない"無"の状態だったが、白い画面に文字を打っているうちに「きれいっぽいフォントで「這う」の字からウミユリが這ってる風のシルエットを配置したいかもな~」という漠然とした図が浮かんだ。その想像通りに出力する能力とパワーがなく文字だけのものになっている。

 

「作りたい」という気持ちだけ存在するものを形にするのはなんであれ難しい。

誰かに頼めればいいのだが、作ってもらうにも自分の中にまず「こういう雰囲気」というものがないと始まらない。ノープランでお願いすると「いい感じです!いい感じなんですけどもうちょっと別のも見てみたい感じです!」とか言い出すクソ顧客になってしまう。

「這う」っていいデザインだな。

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彼岸たいへんがんばりましたの会をする。ガンバリウム。美術館併設の静かなお店へ。

盛りよく美味なカレー!私は豆入りのカレーが大好きなのだが豆が入っていると米があまり食べられない、腹持ちがよい。まめまめ。

イッタラのマグがまたかわいいな。自分の普段使いではわざわざソーサーなど出さないが、あると場がきちんとする。

 

美術館では地元の作家による水彩画の展示と販売があり、よい雰囲気の絵があったが水彩画は飾るのが大変そうで選べない。退色や痛みを考えると原画ではなく複製を飾っておきたくもある、アートを手元に置きたい気持ちときちんと保持できるかという話がある。

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夏服を数点処分した。大片付けをしているときに着ていた服は全部捨て(ケガレ思想)、この服はいつから着ているのかというものもまとめて処分した。

私は物を持ちすぎることに対する根源的な恐怖があり、かといってミニマリストというほどでもないが、ある日突然「ああ……こんなに必要ない……」という思いに駆られてあらゆるものをガサっと捨て、しばらくしてから「何も持ってないなこの人」と我に返る。人間は愚か