歯列矯正あれこれ

大人になってからなぜ歯列矯正をやろうと思ったかなど簡単にまとめておく。

 

 

顎が長いなと思っていた

私は顎(口から下)が長く、横顔のシルエットも終わっている。 今考えれば「口ゴボ」というものだが、横顔のシルエットが終わっていることによる不利益を被ったことがないので「横顔終わってるな」と思いながらただ生きていた。その他にも「口角が上がらない」「口を閉じても前歯と下の歯の間に空間がある」(イーってしても舌が通る程度隙間ができる)という自覚症状があった。

だが本当にそれによって困ったことが一度もないので「顔長いし横顔終わってるし口角が上がらないし歯が閉じないな」と思ってはいたが、どうすればいいのかはよく分からないし解決するには整形しかないのかなーとぼんやり考えていたのが最初。

 

整形アカウント「何もしていない人はまず矯正から」

「顎長いな~整形しよっかな~」とか思っている奴はだいたい深刻に思い悩んでいるわけではないのでそれ以上具体的に考えることはない。 なので「どこを何ミリどうすれば理想に近くなる」かを調べようとしないしそもそも分かっていない。  ただ漠然と「整形しよっかな~」と思っては忘れていく、「運動しなきゃな~」が口癖で何もしない人間と同じものである。

ところで広大なインターネットには整形について話しているアカウントがあり、私はその清濁入り混じった情報を眺めるのが好きだった。 そういう人たちはたまに質疑応答めいたことをしており、整形者同士による込み入った質問というより未経験者があれこれ聞くようなことが多い。

さまざまなアカウントの質疑応答を見ていくうち、「矯正も顔の形が変わるからやっていない人は整形する前にしておく」と言っている人が多かった。 整形後に矯正をするとせっかく整形した部分がずれてしまうかもしれないから、と。 真偽不明のアカウントの話ではあるが、それはそうだなと納得できる理由であった。

「整形」が「歯列矯正」になるとハードルが五段階くらい下がる。 だって歩いて行ける場所に矯正歯科がある。「顔の位置のどこを何ミリどうする」という具体的な希望がなくても先生が診断していい感じにしてくれるだろうし、矯正によって「顔長いし横顔終わってるし口角が上がらないし歯が閉じない」のうち一つでも解決するならメリットしかないのでは? と気づき、熱量が下がらないその日のうちに矯正歯科に予約を入れた。 大流行しており、最短で三か月後になった。

 

医師「顎変形症ですね」

ようやく検診の日になり、検査して検査して説明聞いてなんやかんや色々あって「顎変形症ですね」との診断結果が出た。 正直思ってもいなかった言葉が出てきて驚いたが顎変形症だそうです。

顎変形症の症状は人により変わるので割愛するが、私の場合は治療に外科手術を行うかどうかを選択してほしいとのことだった。 外科手術を行わない場合は通常の矯正になり、可能な限り正しい位置になるようにするが完璧に修正できるかはやってみないと分からない。 手術を選択する場合は通常の矯正の後に手術となり、矯正のみの場合よりもきちんと治るし、保険適応になるとも。

「手術すると顔が長いのも治るよ」と矯正歯科の先生と病院の先生(紹介状が出てこの先生が顎変形症の診断をした)二人に言われ「やっぱり自分は顔が長いのか」と事実を受け止めることになった。 今までの人生で顔が長いとか弄られたことがない幸せな環境にいたんだな。 人に感謝だね。

そして治療計画を聞くうちに「顔長いし横顔終わってるし口角が上がらないし歯が閉じない」のほぼすべてが解決することが分かったので手術をしないという選択がなくなった。 手術なので当然リスクはあるが、そのリスクも人それぞれなので先生に満足納得いくまで聞いたほうがいいですよ。

 

顎変形症の治療は美容整形ではない

「当然」「当たり前」の話だが万が一これを見て「保険適応で骨切りできるなんてラッキー」という軽い気持ちで決められたら困るのでそのようなことのないようにお願いします。 そもそも希望通りの顔になる保証は当然ない(顎の治療行為なので)。

全部治してから自分で美容整形、行こう! だから早い方がいいですよ。

 

矯正中の歯のお手入れとか

矯正前は歯磨きが面倒なんて思ったこともなかったが本当に面倒で最悪、きちんとやろうとすると一時間とか平気でかかる。 最悪。 しかしここで「慣れたしこのくらいでいいか」をするとあっという間に虫歯になる。 私は5か月目で虫歯3か所出来ました。

歯と歯の間(側面)は本当に見えないしフロスも入らない最悪の場所。 なんとなく手を動かすのではなく鏡を見ながらきちんとやらないと終わるので気を付けてください。

 

使用する順序は色々な宗派があるが虫歯発生を期に以下になった。

歯間ブラシ→ワンタフトブラシ→ウォーターピック→歯ブラシ→フロス→フッ素コート液

 

ウォーターピックを一番最初にやっていたが、ワイヤーに挟まった汚れが多いためそれを見るのがまぁまぁ精神的にキツく、歯間ブラシとワンタフトで大まかに取ってからにした。 歯ブラシは歯磨き粉の成分を歯にすり込む気持ちで軽めにやっている。

歯間ブラシとワンタフトは難しい、というか特にワンタフトは自分の歯の凹凸や長さとの相性があるので色々試すのがいいと思う。 歯科で買えるものが相性いい(自分が使いやすい)のが一番なんだけども……歯科衛生士さんに聞けるようならちゃんと聞けるといい。

私は「歯の裏側が段差になってるところがある」と教えてもらい、その凹部分が超難しいし磨き残すし歯ぐきから出血する。  どうなっとる!!! この苦しみも矯正が終わるとき解放されていることを願う。

 

矯正中のフロスバカ難しい問題

マ~~~~~ジで最悪。 この世で一番己の無力さに絶望する時間。

まず太いワイヤーが通っており更にブラケットを締めるワイヤーがあり歯間に通すの大変。  更に入っても金属バンドがある場合そこに引っかかって抜けなくなったりする。 抜けない場合は短く切って引き抜くがそうなった場合8割は摩擦により歯ぐきから出血する。

歯間に通す糸通しのようなものがこの世には存在しているがマジでそんな小癪なものすら入らないんほどガチガチに締めめられたら意味がない。 そしてそんなに締まっているのに歯垢は溜まる。 あまりにも人間は無力、意味のない存在。

どうしても手持ちのフロスが使いたい時はフロススレッダーを使うなり先端にセロハンテープを貼るなりしてなんとか快適にフロスを通さんとしている。 

 

手術まであと一年半くらい必要な計算です。 一生懸命頑張るぞ!!!

終わり